金融教育の豆知識

  • facebook
  • twitter
  • LINE

2026.10.23

【授業で使える金融教育教材を紹介!】
金融教育の実情や概要も解説します

日本は諸外国に比べて金融教育の遅れが指摘されており、金融リテラシーの低さが懸念されています。
打開策として、学習指導要領の改訂にともなう2022年度からの高校での金融教育の拡充など、さまざまな取り組みが行われていますが、新たに指導する内容が増えたことで、教育現場は教材準備などの対応に追われています。
この記事では、金融教育の実状や、高校における金融教育の概要を説明すると共に、授業で使える金融教育教材をご紹介します。

若年層への金融教育加速の動き

金融教育そのものは、金融広報中央委員会が「金融教育元年」と名付けた2005年より推進されていますが、最近になって若年層への金融教育に加速の動きが見られるのは、成年年齢の引き下げと経済社会環境の変化という2つの背景があります。

民法改正にともない、2022年4月1日から成年年齢は従来の20歳から18歳に引き下げられ、かつて「未成年」とされた18歳および19歳でも、親権者の同意なしに有効な契約を締結できるようになりました。[注1]
具体的には、クレジットカードの作成やローン契約などを一人で行えるようになったのです。

ただ、成年になると、未成年を対象に与えられる「未成年者取消権」が行使できなくなり、一度締結した契約を解約するのが難しくなります。[注1]
十分な金融リテラシーを持たないまま、成年としての権利を行使してしまうと、消費者被害が拡大するおそれもあるでしょう。

私たちの経済社会環境は、クレジットカードや電子マネー、暗号資産(仮想通貨)といったキャッシュレス決済が広く普及するなど、変化し続けています。
めまぐるしく変化する環境に対応し、適切な判断をするためには、金融に関する正しい知識と情報が必要不可欠です。

若年層が正しくお金に向き合うためには、適切な指導教材を活用した金融教育を早い段階で行うことが重要と言えます。

[注1]法務省「2022年4月1日から、成年年齢は18歳になります」p2,p5
https://www.moj.go.jp/content/001300586.pdf

高校での金融教育の概要

高校での金融教育のイメージ

金融経済教育では、年齢や発達段階に応じて身に付けるべき知識や判断力が異なります。
金融リテラシー・マップでは、高校生に求められる金融リテラシーとして、主に以下の事項が示されています。[注2]

分野 分類 高校生
家計管理 生活設計 自分のために支払われている費用を知り、家計全体を意識しながら、よりよい選択・意思決定ができる
生活設計 家計管理 職業選択と生活設計を関連付けて考え、生涯の収支内容を理解して生活設計を立てる
金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択 金融取引の基本としての素養 契約および契約に伴う責任に関する理解を深めるとともに、自ら情報を収集し消費生活に活用できる技能を身に付ける
保険商品 社会保障と民間保険の補完関係を理解するとともに、 万一の場合に備えるために何が必要か判断できる
ローン・クレジット 奨学金の奨案を含むローンの仕組みを理解し、返済方法や利息について考える
資産形成商品 基本的な金融商品(預金・ 株式・保険など)の特徴とリスク・リターンを理解し、自らの目的に応じて金融商品を選択できる必要があることを理解する
外部知見の適切な活用 外部知見の活用 トラブルに対応できる具体的な方法を学び、実際にそれを行使できる技能を身に付ける

将来の生活設計やお金に関する意思決定に備え、高校生の段階で身に付けておきたい金融リテラシーは以下のとおりです。

[注2]金融経済教育推進機構(J-FLEC)「金融リテラシーマップ」
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy/pdf/map202306.pdf

J-FLECが提供する金融教育教材

2024年に設立されたJ-FLEC(金融経済教育推進機構)では、中立・公正な立場から金融経済教育を推進しています。高校生向けにも、金融リテラシー・マップに基づいた標準教材を公開しており、家計管理、生活設計、資産形成、ローン・クレジット、金融トラブル対策などを体系的に学ぶことができます。[注3]

主な学習テーマ

分野 主な学習内容
家計管理 収入と支出の管理、給与明細、税金、社会保険
生活設計 キャリア形成、ライフプランニング、将来設計
資産形成 貯蓄、投資、NISA、長期・積立・分散投資
保険 社会保険・民間保険の役割とリスクへの備え
ローン・クレジット 奨学金、ローン、クレジットカードの仕組み
契約・消費者トラブル 成年年齢、契約責任、悪質商法への対応
全融トラブル対策 SNS型投資詐欺、副業詐欺等への注意
相談先の活用 消費生活センター等の相談窓口の利用方法

[注3]出典:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「金融を学べる教材」
https://www.j-flec.go.jp/materials/search/?s=&post_type=materials&materials_kinds%5B%5D=school&my_form_nonce=c2881f67d4

SMBCコンシューマーファイナンスが用意する教材

SMBCコンシューマーファイナンスの見て学ぶ動画教材で学習するイメージ

次に、SMBCコンシューマーファイナンスの授業でも使える金融教育教材を紹介します。

見て学ぶ動画教材

SMBCコンシューマーファイナンスは、未来を担う生徒や地域の方々に向けて、お金に関する正しい知識と適切な判断力を身につけることを目的としたSMBCグループ金融経済教育を実施しています。

生活設計・家計管理 タイトル 内容
生活設計・家計管理セミナーでは、ワークを通して、長期的なライフプランと、短期的な家計の管理を学びます。夢や目標の実現に向けて、ライフプランニング(人生設計、資金計画)の必要性をお伝えするとともに、日々の家計を管理するにあたり、支出の目的や優先順位等を明確にするポイントを紹介します。 ライフプランを考えよう 人生で起こる様々なライフイベントを知り、自身のライフプランについて考える。
資金計画を立てよう ライフイベント表を作成することで、将来必要な資金を把握できること、把握した内容をもとに資金計画をたてることができることを体感する。
家計とは(給料明細書の見方) 家計について学び、家計管理の必要性を知る。
収支のバランス 収支のバランスを図るための対応策を学ぶ。
家計予算表を作ろう 家計予算表を作成することで、健全な消費生活をおくるための生活予算の設定ができることを体感する。
進路とお金(奨学金) 高校生や保護者向けに、進路に応じて必要となるお金について、奨学金制度を中心に説明。
クイズ集 家計管理に関係する理解を深めるためのクイズ集。
ローン・クレジット タイトル 内容
ローン・クレジットセミナーでは、適切な金融商品・金融手段を選択できるように、商品の仕組みや契約にあたっての基本姿勢を学びます。ローンやクレジット商品は、日常生活において身近な存在となっています。現金の持ち合わせがなくても、商品・サービスを手に入れることができるなど利便性が高い一方で、必要以上に使いすぎる恐れを考慮して利用するポイントを紹介します。 ローンとクレジットの仕組み ローン・クレジットの仕組みを学び、メリット・デメリットについて考える。
信用と消費者信用 信用についての理解を深め、消費者信用について学ぶ。
契約 契約行為について理解する。
金利と利息 金利と利息について理解し、利息の計算方法について学ぶ。
返済のしくみ ローン商品等の一般的な返済方法の種類について理解し、自分に合った返済方法を選ぶ重要性を理解する。
個人信用情報機関 個人信用情報機関の役割を理解する。
ローン・クレジットを上手に利用するために ローン・クレジットの利用に関するメリット・デメリットを理解する。
多重債務について 多重債務について理解する。
キャッシュレス キャッシュレス化の背景を知り、キャッシュレス決済の種類や方法による違いを学ぶ。併せて、暗号資産の基本知識を身に付ける。
成年年齢引き下げ 2022年4月1日の成年年齢引き下げについて知る。
金融トラブル タイトル 内容
金融トラブルセミナーでは、実際に起こっているトラブル事例、対策方法、および情報の確認方法を学びます。複雑化した金融商品を逆手に取り、悪質業者の手口は、日々巧妙化して、消費者の資産を狙っいます。その備えとして、金融トラブルの具体事例を踏まえた情報や対策方法について紹介します。 金融トラブル 情報化社会の発展や、キャッシュレスの時代が到来等、消費者を取り巻く環境の変化に併せトラブルも変容(多様化、複雑化)していることを知る。
ヤミ金 「ヤミ金」に関するトラブルについての事例を知り、被害にあわないよう対応策を考える。
インターネットトラブル 「インターネットの利用」に関するお金のトラブルについての事例を知り、被害にあわないよう対応策を考える。
マルチ商法と悪質なマルチ商法的取引 「マルチ商法」について理解し、規制に反する悪質なマルチ商法的取引のトラブルについて知る。
カードトラブル カードトラブル事例を基に、様々な手口を知り、被害にあわないための対応策を考える。
特殊詐欺 警視庁が定めた特殊詐欺10種のうち、4種の中心に金融トラブルの事例を知り、被害にあわないための対応策を考える。

SMBCグループ金融経済教育は対面・オンラインなど複数の形式に分かれていますが、その中の「見て学ぶ動画教材」は、学校における金融教育の指導教材として活用することが可能です。
動画教材は、「生活設計・家計管理」「ローン・クレジット」「金融トラブル」など複数のカテゴリに分類されており、親しみやすいイラストや図などを使った動画が豊富にラインナップされています。

これらの動画を学校の授業の足掛かりとして活用し、その後、オンラインなどによる受講に繋げるという方法も可能ですので、学校で利用する金融教育の教材やコンテンツをお探しの際は、ぜひプロミスの動画やセミナーをご検討ください。

※SMBCコンシューマーファイナンスの「見て学ぶ動画教材」は公益財団法人 消費者教育支援センターが実施する「消費者教育教材資料表彰2022」において、学校で効果的に活用できる教材資料として【優秀賞】を受賞しています。

公益財団法人 消費者教育支援センター主催「消費者教育教材資料表彰2022」優秀賞

まとめ

成年年齢の引き下げやキャッシュレス決済の普及などにより、学校で金融教育を行い、必要な知識・情報を得る環境を整えることが必要不可欠となっています。
公的機関や企業が提供している教材、コンテンツ、プログラムなどを上手に活用し、利用シーンや目的に合った指導教材を制作・準備しましょう。

既存の教材やコンテンツをそのまま流用するのではなく、わかりやすく伝えられるように創意工夫すれば、オリジナルの教材を用意することが可能です。
さらにプロの手を借りれば、正しい知識をよりわかりやすく児童や生徒、学生たちに提供できますので、積極的に活用しましょう。

「SMBCグループ金融経済教育」は、無料で、ニーズや利用シーンに応じてさまざまな形式で受講することが可能です。
詳しい情報はこちらのページに掲載されていますので、ぜひ学校での金融教育にご活用ください。

この記事をご覧になった方に
おすすめの記事・動画

  • 金融教育とは?2022年から高校で拡充された理由や必要性、内容について解説

    金融教育とは?高校で必修化された理由や必要性、学習内容を解説

  • 金融教育で役に立つプログラムを紹介!2022年からの新しい教育への対応

    金融教育で役に立つプログラムを紹介!
    2022年からの新しい教育への対応

  • 高校家庭科の授業で活用できる動画教材①_金融トラブル

SMBCグループ金融経済教育の
ご紹介・実績はこちら

全国の高等学校等でお金に関する
無料講座を開催中!
学年別、クラス別等、場面に応じた
プログラムをご提供いたします。

ページトップへ